2013年11月10日日曜日

宮城県水産高校

昨日、宮城県水産高校のオープンキャンパスに行ってきました。
全国に46校しかない水産高校中、宮城には2つ、気仙沼の向洋高校とこの宮城県水産高校があります。
ちなみに、私の故郷、広島には1校もなかった!!瀬戸内海に面しているのに?

ここの設備はすごかった。航海用の操縦室のシュミレーターだの、機械をつくるための溶接機材、旋盤等がある工房だの、食品開発をする為の部屋だの、缶詰をつくる機械等等。。。
遠洋航海技術実習ではハワイまで行く。60日間の航海だ。

旋盤

水面の一部しか見えない網がどうなっているのか一目でわかる水槽型模型

溶接の機材も。この後、女子中学生が体験をした。

加工場に入る時にはより注意を。長靴も洗浄し入室

放射能を検査する機械もある

これは確か、かまぼこを切り分けする機械?
いや、とにかく色々あった。すごかった。
この学校は、来年度から水産に特価した高校になるらしい。
科は5つに分かれる。始めから希望はとるらしいが、1年目は基礎的な(普通の)勉強をし、2年目から専門分野に分かれる。

この学校では「類型」と呼ぶ。
あるのは5類型(来年からは情報がなくなり、調理が入るらしい)分類は以下。

・調理-------------------料理人になりたい人
・フードビジネス---加工場で働く人
・生物環境------------養殖をする人
・機関工学------------船の整備をする
・航海技術-----------航海技術(船長を目指す人)

そして、なんと、就職率はほぼ100%らしい。


機械や設備を見るのもおもしろいけど、やっぱり本当におもしろいのは(人も含めて)生き物をみることだ。

「生物環境部」(?ちょっと怪しい)の生徒さん達が揃って出迎えてくれた。


この学生たちがかならずしも、「生物環境類型」を専攻しているとは限らないけど、とにかく、楽しそう。

中にはホタテやら、

ああ、写ってないのが残念。これはタコ?

 ヒラメやらナマコやら、カキやら色々いた。


メダカまで。

癒された。でも一番癒されたのは、キラキラ目を輝かせて話しをする高校生たちだった。
この学科は6次産業課に一番近いところに居る、ということだった。
是非、日本の水産業を盛り上げて欲しい。




最後に。
ここは、地形のせいで海のすぐそばなのに津波がほとんど来ていない。
それにもかかわらず、防潮堤が立てらることになっている。
実習にも影響がでるそうだ。

ホントにいいのだろうか?
と疑問を発している間もないくらい、もうできるらしい。


by 河崎

2013年10月21日月曜日

宮城のおいしい食材が集まる「ほっかむり市」



10月19日、土曜日、「ほっかむり市」に行ってみました。

やっぱり!
ほっかむりしてましたー。



「ほっかむり市(http://ameblo.jp/hokkaburi-japan/ ほっかぶりJAPANブログ)」は、2012年の11月から毎月第3土曜日(10:00~14:00)予定で開催されている「宮城のこせがれネットワーク※」のメンバーが毎月開催する軽トラ市です。
宮城産のこだわりの食材をお届けする。たいていどこも試食あり。
私もいくつか試食させていただきましたが、これが本当に美味いんです! 


あんまりおいしそうなのでいくつか買い物をしました。
まずは夜のお供にチーズ。
「ネノキチファーム」ここは、仙台市内唯一のチーズ工場。
できたてのクリームチーズを販売してます。

ほっかむりをして売りまくる代表の星野さん

ここでは、クリームチーズは「クリチ」とかわいいく呼ばれています。遅くに行ったのでもうだいぶ売り切れていたけど、少々味見させてもらいました。
「誘惑クリームチーズ」口の中でとろりとトロケ、そしてほのかな甘さが口の中に広がる。これにも誘惑されたけれ、結局「クリチバーニャカウダ」をいただき、頭の中は赤ワインになってしまいました。
県内ではどこでもてに入るというわけではないけれど、ウジエスーパー(長町店、美里店、中里店、岩出山、佐沼本店)及び、いくつかの店舗で販売しているそうです。
ネットでも購入できます。→http://nenokichi.com/






伊藤農場の伊藤竜太さん。
島豚KAZUGOROをつくっている。



KAZUGOROは奄美の島豚と秩父の黒豚を関根一五郎さんという方が大切に守ってきた品種だそうです。コクのある脂身を持つKAZUGORO、繊維が細かく、赤身が少ない。脂身が多い肉はビールを飲ませたり、あまり運動させないように調整して人為的につくられることが多いけれど、KAZUGOROは始めからそういう体質。

KAZUGORO、普段はこんな生活をしています。
排泄物を堆肥化し、お米やお野菜に栄養を循環させます。


最近はよっちゃん農場のタレとコラボ丼をつくって販売したそうです。KAZUGORO、他の豚が10~15頭生むところ、5頭くらいしか子どもを生まないし、肥育日数が他の豚だと5ヶ月のところ、1年はかかるとのこと。育てるのはとても難しいし、採算を合わせるのも難しいそうだ。でも、いいものを作りたいという熱意はこれからも消えそうにはない。
閉店前に出会ったのは東北大学農学部で農業経済、経営を学ぶ鎌田大地さん。



実家の農業を継ぎたいと思っている鎌田さんは登米市出身(話しを聞くと家から歩いて5分くらいのところ。)でした。
実家で、おじいさんは兼業農家、ご両親は農業には関わらず外にお勤めということです。家で農家を継ぎたいと言ったところ、「農業じゃ食えないからやめておけ」とおじいさんに言われ、「じゃあ、オレが稼げるようにしてやる!」と担架をきったとのこと。
後にはひけない状況に自分を追い込み、夢を現実化させる、らしい。
おじいさんは東和町の方に山も持っていて、将来は畜産も含め複合的な事業展開をしたいと夢を語ってくれました。
家も近いし、見守っていようと思います。



この「ほっかむり市」、おもしろいものが沢山あってこまる。でも、実は一番の人気は
そんな食べ物ではなく、ミニSL。子どもたち、何回乗っても飽きないみたいです。



 そして、本当に石炭で走ってる。

最後は、めずらしくほっかむりじゃない「魔女」発見。ハロウィーン用のパンプキンを買いました。



宮城のこせがれたち、これからの食をどう変えて行くのか、ずっと見ていたくなってきました。


by河崎



※「宮城のこせがれネットワーク」(以下、HPより http://www.miyagi-kosegare.net/about/)

少子高齢化、地方の過疎化が進み、「衣・食・住」といった地域を支える産業が衰退している現在。
地域の未来をつくる若き担い手=「こせがれ」たちを応援する つながり灯 が必要です。 こせがれ同士のネットワークを構築することで、将来に渡って学びあえる地域の「仲間」を増やす。 これからの地域を応援したい社会人・学生たちが集うことで、ともに未来をつくる「仲間」となる。 そんな仲間たちのコミュニティが、「宮城のこせがれネットワーク」です。





2013年10月13日日曜日

おらほの学園祭「養殖漁業部」(南三陸町)

去年から被災地でも頻繁に行われているオンパクの手法を使い、地域で特技を持った人がその特技を使って講座や見学会やその他諸々イベントを開催する。南三陸町でも「おらほの学園祭」の真っ最中。
10月6日(日)、その中の「養殖漁業部」に参加させてもらった。
講師は第七黄金丸の船長、阿部徳治さんだ。



早速、小船に乗り込む。子どもの頃よく川を渡っているとき落ちた。トラウマがよみがえる。でも、びちっと船をつけてもらってクリア。
ウニがそこら辺にいるが、今は採れない。


「囲みがね」と呼ばれる道具で海の底を見た。結構よく見える。これで見ながらうになどをとるらしい。




戸倉清水浜の内湾をまわったらいざ外湾へ。




船長室も見せてもらえるとのことなので、見に行った。
狭い船長室にところ狭しと機材が設置してある。レーダー探知機もあった、これだけで100万円かかるそうだ。
震災時、この船で沖にいた阿部さんは船を助ける為にそのまま沖に避難し、翌日陸に帰って来て呆然としたそうだ。









……交通手段としてのフェリーだとかは乗ったことがあるが、考えてみたら、漁船には乗ったことがなかった。
外湾の揺れにびっくり。そうそれは念頭にいれてなかった。
ちゃんと立てない。カメラがうまく持てない。水しぶきでノートがぬれる。カメラも汚れる。そして、気持ち悪くなる。
こんなに景色はいいのに。。。
うみねこが気持ち良さそうに波にのっていた。ありえない。






これは椿島。津波は土をえぐり、この島を飲み込もうとしたけど、タブノキがしっかり守った。そして、タブノキも枯れたり流されたりしなかった。





外から見るとつながっている海だけど、養殖場は、畑や田んぼのように区画整理されている。これはその印。



丸い浮き輪はワカメ、楕円の浮き輪はホタテがぶらさがっている。


うみねこはいつもいい気なもんだ。


まずはホヤから。
まだ小さくて食べれないけれど、ホヤには+と−がある。料理する時にはまず+をハサミで切って汁をだして−を切る。順番を間違えるとブファッと中身が出るそうだ。
ホヤはくせがあると苦手な人も多いそうだが、新鮮なものはホヤ好きには物足りないくらい臭みがないそうだ。
この戸倉には「タブの木」という直販所がある。ホヤの旬は夏だ。夏に行って、”かわいく”お願いするとさばいてくれろるそうだ。






その次はホタテ。かごに入っている。
まだ小さくてこれも食べるには早すぎるが、もう少し大きくなったら、それぞれ穴を開けられ、間を開けて海に吊るされる。
その方が生育がいいそうだ。それを「みみずり」という。











最後は牡蠣。あと10日程で解禁。
これは育ってるはず。と思ったら、出てきたのは昆布(?)やムール貝の塊。
それをバスバスたたくと中からカキが出てくる。こんなにムール貝に絡まれて大丈夫なのだろうか?



今回は新しく入れた機械の試しということで機会を動かした。何がどうなっているのかわからないけど、バリバリとれる。




帰り道、また揺れてきた気がした。しばらく落ち着いていたと思ったら、波の緩やかな内湾にいたらしい。波が荒い時には皆、内湾に避難するそうだ。確かにずいぶん違う。


陸に降り立った時はホッとした。たまには船もおもしろいけど、堅い陸の上に降り立つのも「いいね!」。







中を割ってみせてもらった。ブリブリ肥えた牡蠣が出てきた。でも、これは卵がまだいるそうだ。細かい線が入っている白い部分が卵、焼いて食べる分にはいいが、生で食べると普通はあたってしまうそうだ。

















でも、阿部さんの知り合いの漁師さんはもう何十年もそんな牡蠣を食べ続けているけど、全く元気だそうだ。卵を出したころが食べごろ。今年の牡蠣も豊かに育った。

間もなく解禁です!!








帰りは、カッパエビセンと柿ピーが出てきたので、おやつかと思ったら、うみねことこれで戯れるそうだ。みんな楽しそうに餌をやっていたけど、私はお腹が空いて1/3程自分ががいただいた。以前、伊里前の商店街で食べていたコロッケパンを取られたのでおあいこだと思う。








帰り道、また揺れてきた気がした。しばらく落ち着いていたと思ったら、波の緩やかな内湾にいたらしい。波が荒い時には皆、内湾に避難するそうだ。確かにずいぶん違う。









そして、到着。

船もいいけど、やはり、しっかり重力を感じられる陸はいい。




帰りは奥さんの民子さんに震災の後の話しなどを聞き、とろろ昆布をもらった。





話しの中で、こりこりしてうまいと本タコの話しになり、冷凍庫から出てきたのが、タコのわさびづけ。なぜか歌津の丸荒さん製だが、おいしそう。
買って帰った。

楽しかった! やっぱ知らないことを体験するのはおもしろい。

今度は自分で切った木で家を立てるワークショップ。日程的に難しいが、行きたい!


by 河崎