2015年6月23日火曜日

人が集う場づくり1

6月20日、日も暮れかかった頃、南三陸町入谷地区の廃校になった小学校。宿泊施設兼レンタルスペースとしてリノベーションされ、地域内外の人に活用されている「さんさん館」で、トークイベント、「ヒトが集う地方、リノベから見えてきた新しい価値のこと」が開催された。
以前図書室だった部屋に年齢も立場も職種も違う人々が集った

今回紹介があった「medicala(メヂカラ)」のお二人は若いご夫婦のユニット。全国で古い建物をリノベーションして、人が集う空間づくりをしている。デザイン、ハード面を担当するのはアズノタダフミさん。おもてなしや食事を担当するのは奥さんのカナコさん。

現場に手を貸してくれた人とは、カナコさんの手づくりのおもてなしで食を共にし、コミュニケーションをとる。
「現場めし」https://www.facebook.com/genbameshi


真ん中左がアズノタダフミさん、左はカナコさん

二人はどこでも行く。その土地に住み、人と出会い、そこのものを使い、プロ、素人関係なく共に空間をつくりあげていく。ゲストハウス、 カフェ、そば屋、バー、施工主の多くはあまり資金も無い若者。多くの人を巻き込んで造ってきたお店は愛され、どこも繁盛しているそうだ。

詳しくは以下のページをご覧ください。
「Medicala / アズノタダフミ」https://www.facebook.com/medicala

 

現在進行中の気仙沼市馬籠地区のリノベーション現場

はがした床板は糠で磨いてまた使用する
素材にはその家の歴史も刻まれている










before

お手伝いに来た南三陸ブックスの助っ人と現場で記念写真
二人は、住まい兼事務所としてリノベーションした「メヂカラハウス」にはじまり「ゲストハウスnui(東京)」、「ゲストハウスtoco.(東京)、「cafe & bar totoru(東京)」
 「手打ち蕎麦くくり(愛知)」、「萩ゲストハウスruco(山口)」
 などを手がけてきた。

「メヂカラハウス」https://www.facebook.com/medicara
「ゲストハウスnui(東京)」http://backpackersjapan.co.jp/nui/
「ゲストハウスtoco.(東京)」http://backpackersjapan.co.jp/
「cafe & bar totoru(東京)」http://totoru.jp/
「手打ち蕎麦くくり(愛知)」https://www.facebook.com/pages/%E6%89%8B%E6%89%93%E3%81%A1%E8%95%8E%E9%BA%A6%E3%81%8F%E3%81%8F%E3%82%8A/531193496940478
「萩ゲストハウスruco(山口)」http://guesthouse-ruco.com/


 デザインとは おしゃれな外観をつくるものではないという。お二人の仕事をみていると、使われる場や使う人、素材、用途、それらを活かすことがデザインなのだと思われる。
共に、つくることを通して気持ちが一つになる。人が活きる。一つの磁場ができる。
 プロの技をみせる部分、素人のアイディアが光る部分、地域の素材を活かす部分、多様性が生み出す場は、多様な人が集まる場になっていく。
そして、その場は新しい価値や創造を生む場になってくるのかもしれない。
そんな場づくりを展開している「medicala(メヂカラ)」のお二人のお話は参加者への刺激になったようだった。


 全国で空き家の問題があがっているが、南三陸町、登米市でも状況は同じだ。空き家はあるがすぐには住めない。移住を決めたが、借りた場所は手を入れる必要がある。自分の家を改装し、店舗として使いたい。地域を訪問する人、地域の人が集える場所をつくりたい。人が集う場、住める場は切実に必要とされている。また。周辺は質の良い杉が育つ地域でもあるのに、木材が活用されていない現状をなんとかしたいという声もあった。


 勢いがついてきた。待っていても問題が解決しないのなら、自らが動く。住宅不足、森の活性化に弾みがつきそうだ。

  震災は被災地に地域外から多くの人々が入ってくるきっかけになった。一旦は故郷を離れた人も帰ってきた。そんな人々を中心に、地方 の暮らしについて考える会が南三陸町で2014年からはじまった「第二のふるさとカフェin南三陸」。そして今年(2015年)、南三陸町の本好きが集 い、本について語り、やりたいことをやろうじゃないかと始まった「みなみさんりくブックス」。今回はその二つの活動のコラボ企画。南三陸町と登米市からの参加があった。

仕事が終わってのイベント、食事付きがうれしい。
この日の料理はコミュニティカフェ、コモンズさんから。

by 河崎清美


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